ネット時代の新しいビジネス交流会。
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2003ミニコラム(更新日2003.7.13)
「リージョナルベンチャー」の集まるところには「グローバルベンチャー」が集まる
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

リージョナルベンチャーにとって、必要なのは地域特性に根差したサービスや製品の存在であるが、同時に、この地域ではないグローバルな市場で争う必要がある。そのためにはITやマーケティング、デザイン、テクノロジーといった部分で、いわゆるグローバル企業との取り引きが必須となってくる。
また、グローバル企業にとってもそういう企業群は良いクライアントでもある。そうした企業が多いか、少なくとも非常に強い企業であれば、多くのグローバル企業が視点なり営業所をもうける事になる。強い企業や、取引先になりうる企業が多い場合、必然的にそこにグローバルなビジネスをする企業の出先や本社が増えてくる。企業が企業を呼ぶという状態である。そしてグローバル企業にとってはそういう集積は効率化の観点から歓迎する事になる。
たとえば、やや極端だが、東京における企業の集中などは、まさに企業が企業を呼ぶという例だろうし、名古屋におけるトヨタ担当営業という代物は強い企業ただ一社のためにのみ企業が出先を作る例だ。裏を返せば、道内各地からのこうした出先の撤退も、なるべくしてなったという事になる。
リージョナルベンチャーが十分に多ければ、必然的にグローバル企業は集まる。だからこそ、リージョナルベンチャーの創出こそがカギなのである。


2003ミニコラム(更新日2003.6.26)
強い「リージョナルベンチャー」の周りには「ローカルベンチャー」が集まる
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

リージョナルベンチャーばかり作っても、一部への利益誘導にしかならず、地域全体が肥えるわけではないという考えもあるかもしれない。「強い」リージョナルベンチャーが多ければ、必然的に外貨が獲得され、地域内に大量の金銭があふれてくる。
あふれた金銭の行き先は、貯蓄か内貨としての消費とならざろう得ない。しかし、多くの地域において既存のローカル企業群が疲弊しており、十分にニーズにこたえきれない部分も多いので、その内貨の受け皿として必然的に多数のローカルベンチャーが起こってくる事になる。
そのローカルベンチャーが、コミュニティビジネスというスタイルなのか、いわゆるNPOという形なのかはさて置き、様々な地域に住むリージョナルベンチャー群の社員たちを満足させる地域サービスを行うことが可能になってくる。それは、地域の住み心地のよさになり、より魅力的な地域として更なる人材や産業の吸引力となってくる。
重要なことは、こうした本当の意味での住み心地よさを提供するサービス群は決してただでは生まれないという事だ。それに必要な経費や費用を賄うためにも、潤沢な資金が地域に必要なのである。
その資金を潤沢に呼び込めるかどうかは、強いリージョナルベンチャーの創出がどれだけできるかにかかってくる。地域作りのためにこそリージョナルベンチャー起こしに注力することが、今もっとも重要なのである。


2003ミニコラム(更新日2003.6.5)
地域に本社と雇用と新産業を「リージョナル(地域)ベンチャー」
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

では、地域産業創造の戦略はどうあるべきか。まずは自分住む地域の地域特性を良く把握することである。それも通り一遍の、産業構造リサーチなどは完全に無駄だ。既存の産業構造が駄目なので創造が必要なのに、既存の構造に習った地域特性など無駄である。地域の歴史や風土、気象、人的資源などが非常に重要なポイントとなる。
こういう本当の意味での地域特性に根づいた新産業こそがもっとも重要な地域創造のキー産業となる。そのキー産業をもとにより戦略的に産業「構造」を作る必要がある。企業群を次の2軸で考えてみると良く分かる。

軸1 クライアント属性=外貨型か内貨型か
軸2 地理属性=地域依存が地域非依存か

ここで、大雑把ではあるが、外貨とはその会社の本社所在地の外のエリアから獲得した金銭で、内貨とはその本社所在地のエリア内で獲得した金銭。地域依存とは、その地域の地域特性に依存した商品やサービスを提供していることで、地域非依存はその地域に依存しない商品やサービスを提供することである。
そうすると、4つのタイプの企業が見えてくる。

外貨型地域依存企業 =リージョナル企業
外貨型地域非依存企業=グローバル型企業
内貨型地域依存企業 =ローカル企業A
内貨型地域非依存企業=ローカル企業B

息の長い地域の雇用になるのは、やはり地域依存企業であることは間違いがない。
しかし、内貨型の企業群を増やすためには、潤沢な外貨こそが重要であり永続的にエリアを支えるのは地域に依存した産業であるリージョナルな企業群である。そして、北海道の地域の最大の特徴はこうしたリージョナルな企業群がほとんど存在していなかったという事である。いま、急務はこうしたリージョナル企業を北海道の各エリアがどんどん増やしていくことである。そのためには、リージョナルベンチャーというのは北海道の産業構造の創造において、最も重要である。


2003ミニコラム(更新日2003.5.27)
大学なき地域での産学官連携を
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

産学官連携で常にネックと言われてきたのが「地域に大学が無いこと」である。しかし、地域に大学があれば産学官の連携が可能になるわけでもない。理由は簡単である。地域に必要な産業シーズを把握した研究活動が、地域に存在する大学で行われているわけではないからだ。
地域大学と産学官連携が機能するのは、単に地域の大学にいる大学人がその地域ニーズと合致した研究対象を持っていたに過ぎない。そして、大学人にも人事異動があり、そういう人材はどんどん他のエリアに流れていってしまう。学の知財というのは基本的には研究者に属するものであり、その研究者がいなくなればそれまでなのである。
こう書くと地域における産学官連携というのは非常に悲劇的に聞こえる。しかし、これは、裏を返せば地域に大学など無くても産学官連携は可能であるということでもある。知材を持っているのは大学というハコモノではなく、その中で研究している一人一人の人間だからだ。
大切なのは、地域に大学を呼ぶことではない。有名な大先生を呼ぶことでもない。成功事例を真似ることでもない。助成金のもらいやすい研究テーマかどうかではない。単純に、地域に「地域の産業シーズとマッチした知財を持つ大学人」を呼ぶことなのである。そして、それは今の時代非常に簡単になりつつある。そういう人を検索するのにインターネットやそれを活用した各種サービスが揃ってきている。
地域を越えた産学官連携こそが、地域に競争力のある新産業の創出のキーである。


2003ミニコラム(更新日2003.3.2)
北海道の雇用を生むのは「コールセンター」ではない「ベンチャー」だ。
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

北海道においては古くから企業誘致や工場誘致が盛んに行われてきた。その度に、うまく行ったり行かなかったりで、道内をウロウロすると、結構な面積の使われない造成地などをちらほら見かけることが出来る。人間のすることなのだから、絶対の成功はない。空き造成地を今更どうのこうのいう気はない。ただ、人間、失敗から学ぶ姿勢は大切だろう。最近、この手の誘致話でよく聞くのが「コールセンター」である。比較的規模の大きい道内の都市では、大体その手の話を聞く。工場誘致と比べれば、かなり安価で時間も掛からず、そこそこの規模の雇用を生むことが出来るのがその理由のようである。しかし、北海道の活性化という観点から見て、私はコールセンター誘致に二つの問題があると考えている。
一つには、コールセンターは本社という「中央のための雇用」にしか過ぎない。いいかえると、中央の都合一つでいつでも消える雇用である。もう一つは、工場誘致と比べて安いとはいえ、費用対効果を考えた場合、必ずしもよくないと思われる点だ。工場であれば数十億というお金が掛かるが、その一方で、生まれる雇用は数千人規模である。コールセンターは良くて百数十人。それでも、数億円は結局誘致経費としては掛かってしまう。しかも、雇用が生まれるまで結局は数年の期間はかからざるを得ない。では、どうすれば良いのか?じつは、一番安価で美味しい手法がある。それはベンチャー誘致だ。
たしかにベンチャーには失敗というリスクがあり、ITなどのベンチャーを見ると、一見、雇用は小さそうに見える。しかし、ベンチャーの種類にもよるが、5年もやって成功すれば、百人規模の雇用程度はゆうに生み出す。雇用の効果だけ見れば、コールセンターの誘致と対して変わらない。その上、その雇用は、本社そのものの雇用であり、事業が続く限り、地域から雇用そのものが無くなる可能性は低い(倒産か、本社移転のみ)。そして、その費用は、限りなく安い。基本的にはビルの一室を貸し与えればそれで十分なのである。田舎過ぎてビルがないなら廃屋、役場の使ってない倉庫、何でも大丈夫なのだ。


2003ミニコラム(更新日2003.1.27)
北海道に必要な産業構造は「集中」ではなく「分散」だ。
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

日本の国レベルの話になるのだろうが、昨年来「クラスター」の議論が活発だ。具体的な実施もいろいろな地域で行われている。北海道においても、ITクラスターとバイオクラスター、そしてそれらを相互に捉え活用していくスーパークラスターなどを中心に積極的な投資と起業が行われている。これらの試みは札幌を中心に一定の成果を間違いなく上げていくことだろう。
しかし、長期的に見て、IT企業とバイオ企業を過剰に集積して出来た札幌経済圏一つで、北海道全体の経済を引っ張っていくことが出来るだろうか?私は不可能だと思う。広大な北海道の地域全体を見渡した時に、札幌に一つクラスターがあったところで、ほとんどのエリアでは、まったくの恩恵を受けないか、東京の代わりに札幌という中央経済が生まれてそこへの原材料供給だけの、植民地的構造に変化はない。
そのうえ、IT不況とバイオ不況が同時に襲ってきた場合、そのまま北海道全体の経済の崩壊に直結してしまう。そうならないためには、様々な地域に何らかの基幹産業をもうける必要があり、その産業を軸に多種多様な産業が付随して回転していることが重要なのである。
札幌を中心とした強力なクラスターへの一極集中ではなく、エリアとしては道北や道東、道南など広い北海道の各地にミニクラスターを数多く「分散」し、その内容も単なるITやバイオと区切ってしまうのではなくより多彩なものにしていかなければ、産業活性化は非常に難しいといえる。


2003ミニコラム(更新日2003.1.5)
北海道を活性化するキーは「再生」ではなく「創造」だ
@biz-hokkaido代表 舟橋正浩

昨年は、産業が停滞する中、コミュニティビジネスなどを用いて、地域文化の再生、地域産業の再生がよくいわれる。歴史のある、近畿圏や東海圏、北陸等日本海沿いのエリア、四国、九州、東北、等などと比較して、同じように北海道は議論しがたい。もともと、北海道は倭人の文化圏としては何もなかった。
現在の価値基準で言うところの「再生」というが、北海道の産業面で言えば、元々、中央政府のための食料や木材、石炭などの資材確保の土地に過ぎなかったエリアである。悪い言い方をすれば、北海道はその広大なエリアにおいて地域特性を生かした「産業といえるものはなかった」といえる。そして、産業と思っていたものはほとんど「中央への材料供給」であり、雇用と呼ばれていたものは「中央のための労働力の配分」でしかなかったのだ。これらは、地域に根づく地域のための産業ではないし、雇用でもない。長期的に見て地域の活性化にはつながらない。
私は、こういう中央のサテライトとしての北海道の産業や文化を「再生」することに価値があるとは思えない。幸いにして、不況を通して北海道全域でこういう産業構造や文化構造が崩壊し始めている。いまこそ、北海道における産業や文化構造を創造するチャンスといえる。これからの北海道ためには「地域に根づく地域のための産業と雇用」をいかに創造するかがもっとも大切だ。これが出来なければ、今までのような、「中央のために存在する」植民地としての北海道からの脱却は不可能だろうし、活性化もありえないといえる。
今年は「再生」ではなく「創造」をキーに活動していければと。


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